627401 - 不穏な予感 ティンカー・ベル: 久しぶりにきたね、この島にも シンデレラ: 人間さんにとっても思い出の場所よね。始まりの場所だもの。この小さな島……いえ、正式名称はポルタ島だったわね ティンカー・ベル: なんか、すっごいディマイトが濃くなってるかも、って情報だったけど……見た感じ、特に何も変わってない気がするね シンデレラ: まだ油断はできないわよ。なにせ、この島には『星の魔獣』なんていう、とんでもない化け物が眠ってるらしいじゃない ティンカー・ベル: ティンカたちは、実際に戦ったことはないけどね。戦ったのは、昔にその魔獣を封印した八武神の8人だけだから シンデレラ: このオトギノクニの理を一変させたグランド・リヴィジョン……その直後に現れたのよね ティンカー・ベル: それで八武神のみんなで、自分を犠牲にして封印したけど……その封印が解けちゃって シンデレラ: 八武神のうち4人が復活した――ってことは、封印はもう長くは持たない。時間の問題だとは言われてたけど…… ティンカー・ベル: まだ対抗策も見つかってないのに、復活されたらヤバいよ……! 627402 - 蛇の魔獣 シンデレラ: ふう……。やっぱり魔物は活発化しているみたいね ティンカー・ベル: このくらいなら、ティンカたちでもなんとかできるけどね。そう言えばヤシャたち八武神が戦ってたときも、魔物が一緒に出てきたって言ってたっけ シンデレラ: ええ。魔獣の眷属なんじゃないか、って話だったわ。ということは、やっぱり…… ティンカー・ベル: ――っ! 姐さん、人間さん、あれ! ???: ……これが『いまの』外の世界 ???: あの女が支配する、欺瞞に満ちた張りぼての世界 ティンカー・ベル: ちょっと、こんなところで危ないよ! この島は立入禁止になってるはずなのに、どうやって…… シンデレラ: ダメよ、ティンカちゃん! 離れて! シンデレラ: そうよ。この島は封鎖されている。つまり、ここにいるのは…… ポステリオル: 私の名はポステリオル。かつて、この地に封印されたアスクレピオスの成れの果て…… ポステリオル: 何者かは知らないが、まずは肩慣らしをさせてもらおうか ティンカー・ベル: 後ろのあれ、ディトルパ!? ていうか、あのディトルパ、見たことある! 確か、星の魔獣の資料で……! って、いうことは ポステリオル: 執刀 シンデレラ: ティンカちゃん! 危ない! 627403 - 甦る4人 ティンカー・ベル: あ、あれ……? なんともない……? アシュラ: 間に合ってよかったぜ ディーバ: やっほー! 人間さんくん、久しぶり! ナーガ: 目覚めて早々、魔獣とやりあうなんて、なかなかの展開ね ガルダ: そういう運命と思うほかないのじゃ シンデレラ: あ、あなたたちは……まだ封印されていた、残りの4人!? ティンカー・ベル: えっ、じゃあ、みんな八武神ってこと? ディーバ: 残り4人って、なんか残り物っぽくてヘコむね ガルダ: やはりヤシャたちは先に封印が解けていたか ナーガ: 目覚めたときに4人がいなかったら、そうだろうとは話していたんだけど、正しかったようね ポステリオル: あなたたちは、私の邪魔をするのか。ならば、まとめて処置するまで ナーガ: どういうこと? あの女性は、誰なの? ティンカー・ベル: えっ? あれって星の魔獣じゃないの? ポステリオル: 息の根を、止める アシュラ: くっ、速いっ!? ポステリオル: かわした? ……次はない ガルダ: くっ……ここは撤退じゃ! ディーバ! 煙幕を! ディーバ: オッケー! てぇいっ! 627404 - 星の魔獣 ガルダ: ここまで来れば大丈夫じゃろう。追いかけてくる気配もないな アシュラ: くそっ、敵を前に逃げるとか、最悪だぜ ガルダ: やむを得んのじゃ。わらわたちは復活したばかり、エルマイトはほぼ枯渇した状態じゃろう。戦える状態ではない ナーガ: それに情報も不足しているわ。星の魔獣と一緒にいたあの女性は誰なのか…… ディーバ: そのあたりはおいおい、ってことでさ。まずは人間さんくんに挨拶しなきゃね! 久しぶり、元気だった? うちは、まあ、元気にしてたかな ガルダ: 封印されていた状態を元気と言っていいのか疑問じゃのう シンデレラ: 改めてお礼を言わせて。あなたたちが割って入ってくれたおかげで、助かったわ ティンカー・ベル: ティンカも、ヤバかったよ~! ほんと、ありがとね アシュラ: 目の前で襲われていれば助けるのは当然だろ。それに、結果的には人間さんの仲間だったわけだし ティンカー・ベル: とりあえず、近くに小屋があるから、積もる話はそこでしようよ ディーバ: 自己紹介もすんだし、みんなこれで友達だね! よろしく! アシュラ: 人間さんも、全然変わってなくて安心したぜ ガルダ: まあ、のんきにしている場合ではないのじゃがな。しかし、ディトルパか……つまり、あの女性が本体ということになるわけじゃな ナーガ: そもそもワタシたちは、魔獣を倒せないから封印したんだもの。何かそういう取っ掛かりがなければ、勝てる見込みは薄いわ シンデレラ: そうよね。あんなのが12体もいるわけでしょ。かなり危険だわ 627405 - 魔獣の正体とは ティンカー・ベル: 八武神が封印前に戦ってたときは、あのディトルパ……っていうか、モンスターみたいなヤツとだけ戦ってたんだよね? ガルダ: そうじゃ。まさかわらわたちと同じような、人型の何かが存在しているとは予想外じゃったな シンデレラ: たぶん、あれが本体よ。おそらく、星の十二柱と呼ばれる存在 ガルダ: なんじゃと……? 星の十二柱と言えば、わらわたち八部族の信仰の対象…… アシュラ: それが魔獣の正体だっていうのか ナーガ: でも、あの圧倒的な力を考えれば、納得できるわ ティンカー・ベル: あのポステリオルとかいうやつ、なんかディマイト汚染っぽい感じしたよね シンデレラ: そうね。強烈な負の感情……その原因がわかれば対策を打てるかもしれないわ ナーガ: 対策を打つとは、具体的にどういうこと? シンデレラ: ディマイトを中和すれば、ディマイト汚染から脱することができるの。そうすればディトルパも自然に消滅するはず シンデレラ: 人間さんのエルマイトで力押しっていう作戦もあるけど、相手の感情を揺さぶる方が効果的よ アシュラ: 感情を揺さぶるって、どうやるんだよ ティンカー・ベル: 例えば、ネガティブな気持ちの原因を解決してあげるとかね ディーバ: お腹が減ってたらごはんを食べさせてあげる、みたいなこと? ティンカー・ベル: そうそう! ディーバ: ……そっか。もしかして、星の魔獣って12体全部、ああやって誰かが感情を暴走させてる存在なのかもね アシュラ: そうかもな。オレたちが戦ってるときは、わけわかんねー存在だったけど……あのポステリオルってのがそうなら ディーバ: だとしたらさ、人型なんだし……本当にキンナラが言ってたみたいに、対話ができるのかも ナーガ: 関係ないわ ナーガ: 会話はできるかもしれないわね。でも、だからって話し合う必要なんてある? 奴らは……倒すべき相手なのよ! ディーバ: あっ、ナーガ、待って、うちは可能性の話ってことで……。あ、うう、ナーガ…… アシュラ: 出てっちまったか ガルダ: すまんのう、人間さん殿とお仲間。ナーガは魔獣のことになると、ちとナーバスなのじゃ。気を悪くせんでくれ 627406 - ディーバの心配 ディーバ: あっ、人間さんくん。なに、薪拾い手伝ってくれるの? ありがとー! アシュラ: 人間さんがやってくれるなら、オレは抜けて鍛錬するかな ディーバ: いやいやいや! そうじゃないでしょ! みんなでやるの! アシュラ: ん、そっか。ごめん ディーバ: それに……目的は、うちのことフォローしにきてくれたんじゃないの? アシュラ: えっ、その通りなのか、人間さん! ディーバ、すごいな。心が読めるのか。それは戦闘で必ず役に立つぞ ディーバ: アシュラ……読んだのは心じゃなくて空気だし、これは別に特殊能力じゃないって…… ディーバ: んー、うちはさ、八武衆の8人全員が仲良くなれたらなって思ってるの。戦わないで話し合いたいって言ってるキンナラたちとも、うまく折り合いたいなって ディーバ: その可能性があると思って、前のめりになりすぎちゃった。だから、あれはうちが悪い。ナーガのこと、考えなさすぎた アシュラ: ナーガの家族は、星の魔獣に襲われたんだ。生きてはいるけど、おかしくなって……喋らないし、意思表示もしない。まるで人形みてぇに…… ディーバ: アシュラ、その話は人間さんも前に聞いたはずだよ アシュラ: あれ、そうだったか ディーバ: 家族を奪われた憎しみなんて、本人にしか分からない。だからナーガがああなるのも、仕方ないのかもしれない ディーバ: でも、うちは心配なんだ。ナーガのこと。あの強い憎しみは、いつかナーガ本人に返ってきちゃう気がして…… アシュラ: ん、そうだな、人間さん。ディーバは優しいんだ ディーバ: そ、そうかな……。なんか、人間さんくんに言われると照れるな 627407 - 迷宮へ ディーバ: 封印が解けたときは二度と戻るもんかって思ってたけど、まさか数日で戻ってくるとは思わなかったよ ガルダ: 仕方あるまい。わらわたちに足りないのは情報じゃ。危険は承知で迷宮に入って、手がかりを探るほかあるまい ナーガ: 他に、あのポステリオルってやつの情報をたどる手段もないのよ ティンカー・ベル: 見つかったら超やばいよね シンデレラ: 全力で逃げるしかないでしょ アシュラ: まーた逃げんのか。腹立つけど、しょうがないか ナーガ: ちょっと。あれ見て ガルダ: 壁画……? かなり古いもののようじゃな。だが、保存状態はいい シンデレラ: この壁画…… アシュラ: 何してるところの絵なんだ? ディーバ: なんか飲み会っぽい感じだね。1、2……あれ、13人いる。12人じゃないんだ…… ナーガ: !? 後ろ、きてるわ! ポステリオル: ……寄生虫がいるようだな。駆除しなくては ガルダ: ポステリオル……! ティンカー・ベル: 全力で逃げるんだよね!? み、みんな、行くよ! ポステリオル: させるか……。駆除 ガルダ: くううううっ……!? や、やはり強い……! ナーガ: いえ、昔以上かもしれないわ。封印されていたのに、パワーアップしているというの!? ポステリオル: 次で終わらせる。駆除 プリオル: させません! 627408 - 八部族の巫女 ナーガ: ……アナタは? シンデレラ: プリオル! この島に来てたの!? プリオル: ……はい、なんだか胸騒ぎがしたんです。それで、急いで来ました ガルダ: あのプリオルか。久しいのう プリオル: うふふふ、お久しぶりです。でも、挨拶は後ですよ。ここは私が食い止めますから、今のうちに! ポステリオル: まさか、あなたが来るとは予想外。いままでどこで過ごしていたのか。プリオル…… プリオル: えっ、私の名前を……!? ポステリオル: 当然。私の分身だから プリオル: 分身って……ど、どういうことですか ポステリオル: 何を言っている。ものを知らない振りをする意味が不明 プリオル: ……私は、昔の記憶がないんです。気がついたら八部族に拾われて巫女になって……。もしかしてあなたは、昔の私も知ってるんですか!? ポステリオル: は、はは……本気か。記憶がない? だが、その方が幸せだろう。あの地獄を知らないなら、永遠にそのままでいい…… プリオル: どういう、ことなんですか…… ポステリオル: ……そうだな。あなたが素性を知るということは、私の存在を風化させないことにもなる ポステリオル: あなたと私は、元は同じだということ 627409 - 分かたれた運命 シンデレラ: 元は、同じ……ですって? ポステリオル: 同じ存在だった。だから私の攻撃をプリオルは無効化できる。同じ存在が持つ真逆のエネルギー。互いに打ち消し合う関係 ガルダ: おまえは……何者じゃ ポステリオル: 元の存在のことなら、名前はアスクレピオス。職業は医者 ポステリオル: ひどい裏切りにあった。かつての『私たち』は、何の罪もないまま地獄の苦しみを味わうことになった ポステリオル: もしも自由になった暁には、必ず復讐を遂げる……。その強い覚悟の前に、邪魔になったものがあった。それは――良心 ガルダ: まさか、お前……アスクレピオスとやらは、魂を分けたというのか……? ディーバ: 魂を、分ける? ガルダ: 聞いたことがある。術者の強い精神力が要求される、秘術中の秘術……。あのロゼッタ・ゲートの術式を再構築したとか…… ガルダ: じゃが、あれは机上の空論。あれを実現するなど、並大抵の精神ではないぞ ポステリオル: そう。かつての『私たち』は、並の精神状態ではなかった、ということ。だから良心を切り捨て、プリオルと私へと分化した プリオル: 切り捨てた、良心…… ポステリオル: おしゃべりは終わり。周りのあなたたちも、邪魔立てしなければすぐに手出しはしない。世界を終わらせる日まで穏やかに過ごすことを勧める ナーガ: ……っ、何を勝手なことを……っ! ポステリオル: 散れ アシュラ: うああああっ!? 627410 - 抗う術 アシュラ: いっでででっ! ディーバ、もっと優しくしてくれよっ! ディーバ: あれー? こないだ、うちのこと優しいって言ってくれてたのに ガルダ: しかし……迷宮の奥から地上まで吹き飛ばされるとは、とんでもないエネルギーじゃのう シンデレラ: それだけの恨みがあるんでしょうね プリオル: ……私を、良心を切り捨てるほどの覚悟、ですもんね…… ナーガ: 関係ないわ。理由がどうであれ、止めなくてはいけないことに変わりはない。背景なんて考えるだけムダよ ティンカー・ベル: いや、ナーガさぁ、プリオルのことも考えてあげてよ ナーガ: ……ガルダ。魂を分けた後、片方を倒したらもう片方はどうなるの ガルダ: 分化した時点で別の存在じゃ。相互作用することはないと思うが ナーガ: ――だそうよ。なら、アナタは独立した、唯一無二のアナタとして生きていけばいいじゃない プリオル: ナーガさん…… ティンカー・ベル: だとしても、双子の姉妹みたいなもんでしょ。簡単に倒すとか言わないの ガルダ: 倒さないまでも、止めなくてはいけないじゃろう ガルダ: 次の、満月の夜。あと数日、それが決戦のときじゃ。それまでにできる限りの準備を進めるのじゃ ナーガ: ……必ず、滅ぼしてやるわ ディーバ: ナーガ…… (始まりの島・ポルタ島にて、ついに復活した星の十二柱。) (同時に復活した八武神の4人は、この事態を打開できるのか。絡み合う因縁の果に待ち受ける結末とは。) (決戦は満月の夜――) (次回『復讐の昏き凶星 ポステリオル』) 627411 - 背負うものの重み (十二迷宮の奥底から甦った八武神の4人。しかし、同時に復活した星の十二柱ポステリオルの封印まで解かれてしまった。) (プリオルの出自も明らかになる中、八武神たちは満月の夜の決戦に挑む――) ティンカー・ベル: なんだかんだで、もう明日が満月の夜だよ。なんか緊張してきた ディーバ: なに言ってんの。ティンカがそんなじゃ、うちら困っちゃうよ? いつもの気持ち悪い踊り、見せてよ ティンカー・ベル: 気持ち悪いとは失礼な! アシュラ: んで、なんで満月なんだっけ? ナーガ: 封印される前をよく思い出して。星の魔獣は夜には行動しない。ただし例外的に新月の夜には行動する――そういう特徴があったでしょう ガルダ: つまり夜は苦手なのじゃ。例外的に新月だけは活動できる。ということは、満月の夜こそが最も弱体化する瞬間…… アシュラ: そういうことか! ガルダ: 確証はないぞ。ハッキリ言って、おまじない程度のものじゃ ディーバ: でも、そのおまじないにも頼りたいってことだよね アシュラ: いいじゃねーか。使えるものはなんでも使おうぜ。こっちの気分が上がるだけでもひとつの効果だろ ガルダ: そして……唯一にして最大の切り札は、プリオル。おまえじゃ。負担をかけてすまんのじゃが プリオル: いいえ。私の記憶が戻れば、もっと何かヒントになったかもしれないのに……私こそ、すみません シンデレラ: プリオルとポステリオルの魂を再び融合させる――そんなこと、できるの? ナーガ: 完全に再現はできないわ。おそらく、ものの数秒 プリオル: その一瞬が勝負なんですよね。 ディーバ: うまくいかない可能性もあるんでしょ? ガルダ: 何せ試したことがないのじゃ。どれほどのリスクがあるかもわからん ナーガ: 厳しい戦いになるでしょうね。でも勝てば……あの星の魔獣を打ち倒す絶好機よ。必ず、仕留めてみせる……! ナーガ: ……ワタシとしたことが、熱くなっちゃってらしくないわね。ちょっと、夜風に当たってくるわ ディーバ: ……。ナーガ、大丈夫かな ナーガ: ……………… ナーガ: いるんでしょう、人間さん。声をかけるなら、さっさとしたらどう? ナーガ: アナタに言われなくても分かってるわ。あまり入れ込みすぎると、ワタシがディマイト汚染するかもしれない…… ナーガ: けど……姉の仇なの。平常心ではいられなくて ナーガ: 姉は、ワタシなんかと違って、可憐で、穏やかで、誰にでも好かれて……自慢の姉だったわ。言葉にしたことは、なかったけど ナーガ: どうして言葉にしなかったんだろう、って今でも思うの。いつも反発ばかりして、困らせていたから…… ナーガ: ……もう、大丈夫よ。冷静に、復讐をやり遂げてみせるわ 627412 - ガルダの覚悟 ガルダ: ついに、来てしまったな ポステリオル: ……あなたたち、どうして来たの。命をムダにしている自覚、ある? 医者として、それは見過ごせない ガルダ: この数日、動向を気にしておったが動きはなかった。あれほど強い恨みを持ちながら迷宮内でじっとしていた……。つまり、ポステリオルもまだ万全ではないということじゃ アシュラ: プリオル! 守りは任せたぜ! プリオル: はい! ポステリオル: プリオル……あなたには生きてほしかったのだけど プリオル: 自分の半身が悪に染まるのなんて、見ていられません! ポステリオル: 哀れなプリオル。もう見逃すことはできない ポステリオル: 処置 アシュラ: っくううううっ! 相変わらず、とんでもねぇ強さだぜ ディーバ: みんな、慎重にいくよ! ガルダ: ……人間さん殿。いざとなったら、わらわたちを人柱に、もう一度封印するしかない。そのときは人間さん殿のエルマイトで術を…… ディーバ: ……っ!? 人間さんくんが、そんなふうに大きい声出すの、初めて聞いたかも ティンカー・ベル: 人間さんの言うとおりだよ。そんな後ろ向きな作戦、考えてたら勝てるもんも勝てないよ! ガルダ: 人間さん殿…… 627413 - 魂の融合 ガルダ: 確かにそうじゃな。エルマイトを武器に戦おうというのに、弱気でいては話にならんのじゃ アシュラ: おう、そうこなくっちゃな! 人間さん、オレはそういう熱いの、嫌いじゃないぜ ディーバ: プリオルのおかげで防御は万全だもんね。後は人間さんくんのエルマイトで押していく作戦? プリオル: わ、私っ、がんばります……っ! ティンカー・ベル: プリオルも調子出てきたじゃーん! プリオル: こんなふうに、誰かと一緒にがんばれるって、すごいなって……ヤシャさんたちにも教えてもらいましたから ナーガ: いまよ! 人間さん、エルマイトをみんなに! 畳みかける! ポステリオル: 小賢しい……っ ナーガ: ポステリオル。アナタは不幸ね。ワタシも同じように復讐に狂っているのに、アナタだけが孤独…… ポステリオル: 見知らぬ他人に憐れみを受ける筋合いはない…… アシュラ: いくぞっ、だああああぁぁぁっ! ディーバ: こっちにもいるよ! さあ、どうするっ!? ポステリオル: ふん……執刀 ガルダ: ディマイトを解放した! いまじゃ! 魂魄融合術……っ! ポステリオル: くうぅっ!? な、なにをした……っ ティンカー・ベル: ふたりの間にキラキラした虹みたいな糸が……これが魂がつながってるってことなの……? 627414 - 断ち切る ポステリオル: この感覚……っ、まさか、またプリオルと繋がっている……? プリオル: 思い出してください。お医者さんだったんですよね。たくさんの人を救ったんですよね プリオル: 私はそんな記憶も持たない心のカケラです。でもあなたは、記憶を持っているじゃないですか。過去は不幸や裏切りしかなかったんですか? プリオル: 復讐のことだけを考えている、それでいいんですか……? ポステリオル: くうううっ、うるさい、黙れっ! 離れろっ! ティンカー・ベル: あ……糸、切られちゃった!? シンデレラ: でも……ディマイトが不安定になってる! ガルダ: 今こそ好機! 一斉にやつを狙うのじゃ! プリオル: 皆さん、お願いします! アシュラ: おうよ! いっけええぇぇぇ! ディーバ: 届いてーっ!! ナーガ: はああぁぁぁっ! ガルダ: これで、終わりじゃ! ポステリオル: ……っ!? バカな、私は……まだ、何も……成し遂げていない…… アシュラ: よっしゃ! これでヤツのディマイトを相殺してやったぜ! ナーガ: そこまでよ、星の魔獣 ガルダ: ナーガ!? よせ、もうほとんど無効化できておるのじゃ! 無駄に血を流すな! ナーガ: 姉の無念……償ってもらうわ…… ポステリオル: 姉の……? そうか、私は……復讐にとらわれているうちに、他の誰かの復讐の対象になってしまっていたのか…… ナーガ: ここで、断ち切る ディーバ: ダメだよ、ナーガ!! ナーガ: ……ここで、断ち切るの。不幸な復讐の連鎖を。復讐は、復讐しか生まないから ディーバ: ナーガ……? ナーガ: 復讐のために別の誰かを傷つけないで。それを約束するなら、ワタシは武器を収める。ここで、アナタへの復讐は果たしたことにする ナーガ: 憎しみを忘れろとは言わない。他のことにも目を向けてみなさい。ワタシも、そうするから 627415 - 復讐の連鎖 ディーバ: なにこれ、うっま! パンケーキって、うち、初めて食べたけど、なにこのフワフワ感、ヤバすぎない!? アシュラ: よくわかんねーけど、ディーバのコメントのほうがヤバい感じするぞ ティンカー・ベル: なかなか辛らつだね! ガルダ: そんなに食べて、後から後悔せんようにな。先に言っておくが、体脂肪を燃やす術なんぞないのじゃ ディーバ: ぬああああ! でっかい脂肪ぶらさげてる人に、そんな話されたくないんですけど! シンデレラ: 最初の4人もなかなかだったけど、こっちの4人もにぎやかねぇ ディーバ: ヤシャたち、どうしてるかな。早く合流したいな ナーガ: どうせまた、意見が合わなくて分裂するわよ アシュラ: とか言いつつ、今回のってキンナラが訴えてた『魔獣との対話』ってやつなんじゃねーの? ナーガ: 今回だけ。裏切られたとか復讐だとか言ってるから、気になった……それだけのことよ ガルダ: さて、こいつはどうするかのう。かけられるだけの術をすべてかけて、能力は制限しておるのじゃが ポステリオル: ……好きにすればいい プリオル: そんな、投げやりにならないでください。あなたは私でもあるんですから、もっと自分を大切にしてくださいね ガルダ: ……ほかの魔獣については、詳しいことは知らないのじゃな ポステリオル: 私を含めた12人が、あの地に封じられている――知っているのは、それだけ。術式も、把握していない シンデレラ: まだ地道に調べていくしかないみたいね ティンカー・ベル: ヤシャたちも、完全に封印する方法を探してくれてるし、それ続けるしかないかな ナーガ: 封印に限らず、今回みたいに解き放って無力化するのも手段だと思うわ ディーバ: へー、なんか『穏健派』っぽい発言だねー? ナーガ: うるさいわね! 可能性の話をしてるのよ、ワタシは! ガルダ: ということじゃ。まだしばらく、人間さん殿の世話になることになりそうじゃが……よろしく頼むのじゃ